革新的な折りたたみ式デザイン、ミゲル・アルーダの「ゴルフ」

自然木の温もりを活かしたアルティザン家具

伝統と革新が融合した、ミゲル・アルーダの創造力

ミゲル・アルーダが手がける「ゴルフ」は、自然木を用いた折りたたみ式のベンチとチェアのコレクションです。彼のデザインは、木の丸太を使ったベンチの伝統的なイメージから着想を得ています。しかし、彼は直線的な要素と円筒形の要素を組み合わせることで、デザインに新たな次元を加えました。人間工学に基づいた形状との関連性を追求し、全てのヒンジやフィッティングシステムにも同じ木材を使用することで、よりアーティザンなキャラクターを実現しています。

この家具は、四角い要素と円筒形の要素の間の関係性を探求し、特に後者は人体との特別なエルゴノミックな関係を持っています。天然木を使用することで、優れた機械的強度を保証しており、折りたたみ可能でありながら、その構造は堅牢さを失いません。また、収納スペースを最小限に抑えることができる点も、このデザインのユニークな特徴です。

製造技術においては、ベンチとチェアは、背もたれの要素を導入することで、その主要な特徴である構造的な側面を持ちます。分解すると、それぞれ12x36x62cm(ベンチ)と12x36x76cm(チェア)の容易に持ち運び可能な平行四辺形になります。構造の観点からは、接続部分にスクピラ木のダボを使用し、耐久性を高めています。

技術仕様に関しては、折りたたんだ状態でのベンチは12x36x62cm、開いた状態での高さは45cm、チェアは12x36x76cmで、開いた状態での高さは80cmとなっています。このシンプルでありながら洗練されたデザインは、パインまたはスクピラ木を使用し、金属部品を一切使用せずに折りたたみが可能です。

ミゲル・アルーダの「ゴルフ」は、2024年のA' ファニチャーデザインアワードでブロンズを受賞しました。この賞は、経験と創造力に富んだ卓越したデザインに授与され、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを組み込み、技術的および創造的なスキルを発揮し、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にすることを評価しています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Miguel Arruda
画像クレジット: Image 1:Pedro Sadio, Image 2: Miguel Arruda, Image 3: Pedro Sadio, Image 4: Pedro Sadio, Image 5: Pedro Sadio
プロジェクトチームのメンバー: Designer: Miguel Arruda
プロジェクト名: Golf
プロジェクトのクライアント: Arruda Arquitectos Associados, Lda


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